コンマイ語とは、KONAMIの大人気カードゲーム「遊戯王デュエルモンスターズ」にて度々登場する、日本語によく似た言語を指す言葉である。(一説によるとKONAMIのアナグラムらしい。)
なまじ日本語に似通っているばかりに多くのデュエリストを困惑させ、「初心者お断り」という雰囲気さえ醸し出してしまっている。
2022年2月にリリースされた「遊戯王マスターデュエル」というゲームにおいてもコンマイ語は散見され、多くの初心者デュエリストが脱落してしまった一因ともなっている。
でも主な脱落の原因は遊戯王自体の欠陥だと思います。
おやめなさい。
このシリーズではそんな難解なコンマイ語を一つ一つ日本語訳しようというわけである。
不可能と思われる試みではあるがどうか私の挑戦を見届けていただきたい。
第一回はこちら↓
【発動場所】とは
遊戯王には様々なカードがありますが、その中でもとりわけ多く目にするのが「墓地で発動する効果」ではないでしょうか?
【E・HEROシャドーミスト】や・・・・・・
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1000/守1500
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「チェンジ」速攻魔法カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「E・HERO シャドー・ミスト」以外の「HERO」モンスター1体を手札に加える。
【暗黒界の武神ゴルド】など
効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻2300/守1400
(1):このカードが効果で手札から墓地へ捨てられた場合に発動する。このカードを特殊召喚する。相手の効果で捨てられた場合、発動時に相手フィールドのカードを2枚まで対象にできる。その場合、さらに以下の効果を適用する。
●対象の相手のカードを破壊する。
このように墓地で発動する効果を持つモンスターは数多く存在します。
いやゴルドー。
中には【ナーガ】のようにデッキで発動するモンスターなんていうのも存在します。
効果モンスター
星4/水属性/爬虫類族/攻1400/守2000
フィールド上に表側表示で存在するこのカードがデッキに戻った場合、自分のデッキからレベル3以下のモンスター1体を特殊召喚する。
そして実は、この“発動場所”に関するルールは2020年4月に改訂され、それ以前と以降では全く異なる挙動になりました。
マスターデュエルで決闘復帰した人は非常に困惑されたのではないかと思います。
ねー、お腹すいたからさっきのシャドミ食べていい?
後で問題に使うからまだ置いといて。ナーガなら食べていいよ。
キモいからいらなーい。
※【灰流うらら】はサーチ効果を主食にしていますが好き嫌いが激しいです。
無法地帯か。
【発動場所】に関する裁定変更
(公式サイトより引用)
2020年4月の裁定変更により、【「クリッター」をコストとして発動した「死のデッキ破壊ウイルス」の発動にチェーンして、「D.D.クロウ」の効果が発動し、墓地から「クリッター」が除外された場合、「クリッター」の効果は一連のチェーン処理後に発動しません。】という風に運用が変わりました。
これがどういうことか説明すると、【「クリッター」をコストとして発動した「死のデッキ破壊ウイルス」の発動にチェーンして、「D.D.クロウ」の効果が発動し、墓地から「クリッター」が除外された場合、「クリッター」の効果は一連のチェーン処理後に発動しないようになった】ということです。
エンプレス構文やめろ。
まあ説明も何も、裁定変更の内容は上の文章通りなのでさっそく問題集にレッツラゴ!!
雑に説明投げ出しやがった。
この裁定変更をちゃんと理解していれば、流行りの【イシズ】に対して有利に立ち回れるよ。
【発動場所】に関する問題集
Q1,【ブラック・ホール】にチェーンして【リビングデットの呼び声】で【E・HEROシャドー・ミスト】を特殊召喚しました。【E・HEROシャドー・ミスト】の①の効果は発動できるでしょうか?
通常魔法
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1000/守1500
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「チェンジ」速攻魔法カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「E・HERO シャドー・ミスト」以外の「HERO」モンスター1体を手札に加える。
そもそも「チェーンって何?」って人はルールブックを読んでから出直してきてください。
いやん。
正解は「発動できない」です。
解説
この場合、チェーン2で【E・HEROシャドーミスト】が特殊召喚され、チェーン1の【ブラック・ホール】で即座に破壊されます。
こういったケースの場合、2020年4月の裁定変更で発動できなくなりました。
とはいっても、シャドーミストの②の効果は発動可能ですのでご安心を。
そっちの効果は発動場所が墓地だからね。
ムシャムシャ
もうシャドミ食べてるし……
Q2,相手がコストとして【古尖兵ケルベク】を捨て【宿神像ケルドウ】の①の効果を発動したので、自分はそれにチェーンして【D.D.クロウ】で【古尖兵ケルベク】を除外しました。【古尖兵ケルベク】の②の効果は発動できるでしょうか?
効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻1500/守1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札・デッキからカードが相手の墓地へ送られた場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
(2):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合に発動できる。お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。その後、自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、自分の墓地から罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットできる。
効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻1200/守1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札から他の天使族・地属性モンスター1体を捨てて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、デッキから「現世と冥界の逆転」またはそのカード名が記されたカード1枚を手札に加える。
(2):自分・相手ターンに、フィールド・墓地のこのカードを除外し、自分・相手の墓地のカードを合計5枚まで対象として発動できる。そのカードをデッキに戻す。自分のフィールド及び墓地に「現世と冥界の逆転」が存在しない場合、この効果の対象は3枚までとなる。
効果モンスター
星1/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100
(1):このカードを手札から墓地へ捨て、相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。この効果は相手ターンでも発動できる。
補足しておくと、ケルベクの②効果は「場合」の効果なのでタイミングを逃すことはありません。
純粋に「発動場所」についてのみ考えればいいってことだね。
「タイミングを逃す」については記念すべく第1回で解説しています。
ケルベクとケルドウ食べちゃっていい?
いいよ。
※【灰流うらら】は墓地送り効果も主食としています。
だから無法地帯か。
正解は「発動できない」です。
解説
エンプレス構文の項目で出てきた「クリッター」の例と全く同じです。
「エンプレス構文の項目」っておかしいだろ。
上の裁定の通り、ケルベクが効果を発動できるタイミングで既に墓地を離れてしまっているため、発動場所の条件を満たせません。
ちなみに私とD.D.クロウを両方持っている時は発動順に気を付けてね。「ケルドウ→私→D.D.クロウ」って順で発動すれば、ケルドウとケルベク両方潰せるよ。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
先ほどの問題でも出したように、「発動場所」についての裁定を正しく理解していれば、流行りのイシズギミックを簡単に潰せちゃったりします。
遊戯王は運ゲー、資産ゲー、クソゲーの三重苦ですが、実は知識量とプレイングの差で覆せる場面も月の数ほどあります。
月は1つしかないが。
知識を活かして勝利するのはカードゲームの醍醐味です。
このブログで学びまくって楽しいデュエルライフをお送りください。
デッキ紹介とかも稀にしています。
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