
コンマイ語とは、KONAMIの大人気カードゲーム「遊戯王デュエルモンスターズ」にて度々登場する日本語によく似た言語を指す言葉である。(一説によるとKONAMIのアナグラムらしい。)
なまじ日本語に似通っているばかりに多くのデュエリストを困惑させ、「初心者お断り」という雰囲気を醸し出してしまっている感さえある。
2022年2月にリリースされた「遊戯王マスターデュエル」というゲームにおいてもコンマイ語は散見され、多くの初心者デュエリストが脱落してしまった一因ともなっている。※諸説あり
このシリーズではそんな難解なコンマイ語を一つ一つ日本語訳しようというわけである。
不可能と思われる試みではあるがどうか私の挑戦を見届けていただきたい。
第一回はこちら↓
【優先権】とは
ザックリと表現するなら「カードを使う権利」です
優先権は特定のタイミングでプレイヤー間を移動し、各プレイヤーは自分が優先権を持っている時しかカードを使えません。
また優先権を持つのは基本的に「ターンプレイヤー」ですが、あらゆる行動をキッカケに高速で移動を繰り返します。

こうやって文章で書くと難しいけど、デュエリストは本能レベルで自然に行っていることだぜ☆

え、そうなの?僕も?

あ~、君も……うん。多分?

歯切れ悪っ
【優先権】が移るタイミング一覧
優先権は以下のタイミングで相手に移ります。
・優先権を放棄した時
・効果を発動した時
・カードのプレイ、操作をした時
・各フェイズ終了時
・バトルフェイズの各ステップ終了時

それぞれについて詳しく解説していくZE☆

ウザ
優先権を放棄した時
一見すると難しく聞こえるかもしれませんが、要は「【増殖するG】を発動できるけどしない」みたいな時です。

マスターデュエルで「どうしよっかなぁ~増G撃とうかなぁ~」って悩んでる間に相手が行動することはありませんよね?

実際のデュエルでは「少し考えます」や「何も無いです」等と伝えて進行します。
効果を発動した時

これが最もイメージしやすいかと思います。
1,自分がサンダーボルトを発動する
2,相手がマジックジャマーを発動する
3,自分が神の宣告を発動する
こういった具合に効果の発動の度に優先権(カードを使う権利)が移るわけです。
例えば、自分のサンダーボルトを自分の神の宣告で無効にするみたいなギャグを披露したい場合、サンダーボルトに対して相手が何も発動しない(優先権を放棄する)ことを確認するまでは神の宣告を発動できません。

この例えはギャグですが、この流れ自体は後で重要になってきますよ。

大事なことなら発音しろ。
カードのプレイ、操作をした時
まぁカードを使って何かした時みたいな認識でOKです。
・ドローフェイズのドロー直後 ・モンスターの召喚、反転召喚、特殊召喚に成功した時 ・カードのセット時 ・表示形式の変更時 ・カードの効果処理が終わった直後 ・攻撃宣言時

すごいこと言っていい?

なに?

上に挙げたタイミングで優先権は移らないのでこの項目は誤っている!

どういうことだよ。
厳密にはクソ牛が言った通り、これらの行為では優先権は移りません。
しかし、クソ牛の発言を見てこう思った決闘者も多いのでは?

じゃあ激流葬とか使えないじゃん。
実は召喚成功時にはまだターンプレイヤーが優先権を持っているため、召喚成功時に最初に激流葬を発動できるのはターンプレイヤーです。
※ちなみにこのタイミングはスペルスピード2以上しか発動できません。
そして「ターンプレイヤーが激流葬を発動しない(優先権の放棄をする)」という確認を経て、ようやく相手が激流葬を発動できるようになります。

まぁ結果的に優先権が移るのでこの項目を挙げたのさ。

ちなみにマスターデュエルでは、いくつかの優先権は自動的に放棄するようになっているため、上の画像のようにボタン設定をしておかないと重要なタイミングがスルーされてしまったりします。

それは大問題だね。

うるせぇ!

!?
各フェイズ終了時
「各フェイズ」というのは、もちろんこいつら↓です。
・ドローフェイズ ・スタンバイフェイズ ・メインフェイズ1 ・バトルフェイズ ・メインフェイズ2 ・エンドフェイズ
フェイズ進行はターンプレイヤーの意思によって行われますが、フェイズを終了する際には必ず相手に優先権を渡す必要があります。
また、このタイミングで相手が何かを発動した場合、そのフェイズを続行できます。
余談ですが【拮抗勝負】のように「特定のフェイズ終了時」にしか発動できないカードもありますね。
通常罠
自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードより多い場合、自分・相手のバトルフェイズ終了時に発動できる。自分フィールドのカードの数と同じになるように、相手は自身のフィールドのカードを選んで裏側表示で除外しなければならない。

大会では参加者全員が「ドロー、スタン、メインまで何かありますか?」みたいな呪文唱えているだろ?

うん、僕自身も言うよ。「ドローからメインまでいいですか?」って感じで。

キモッ
あれがまさに優先権の確認だな。もしも省略しないでやるとワニさんとトラさんの会話みたいな感じになる。

今確実に「キモッ」って言った。
ワニVSトラ、灼熱の時――。

ドローフェイズ入ります。ドローします。ドローフェイズ終了時に優先権を放棄してスタンバイフェイズに移行したいです。何かありますか?

ドローフェイズなにもありません。

スタンバイフェイズ入ります。スタンバイフェイズ終了時に優先権を放棄してメインフェイズ1に移行したいです。何かありますか?

ではスタンバイフェイズ終了時に【魔封じの芳香】を発動します。

チェーンありません。ワニさんのカード発動があったため、再び優先権を放棄してメインフェイズ1に移行したいです。何かありますか?

何もありません。

メインフェイズ1入ります。【魔封じの芳香】を墓地へ送って【トラップ・イーター】を特殊召喚します。

対戦ありがとうございました!いやメッチャ危なかったぁ(笑)

トラップ・イーターとかマジでビックリですよ!なんすかそれ(笑)

まぁ完全にサイドデッキ向けですけど、レベル4チューナーなんで魔術師だと使いやすいんですよ(笑)

エルドとか神牌とかに刺さるしメッチャありっすね!いやぁ正直、魔封じ引いて盤面返した時点で勝ったと思ったんですけどねー悔しい(笑)

でもワニさんメッチャ強くなりましたよね!いや最初に会った時も強かったですけど!さっきも俺の手札を冷静に把握してましたし。

アストログラフでクルクルされるから覚えるの必死ですよ(笑)

その犯罪ムーブが魔術師の強みですからね(笑)よかったらこの後フリーやります?

いや長い長い長い!割と序盤から全然関係ないし!

どうせ誰もこんな面倒な会話しないんだし、折角だからワニさんとトラさんのその後の関係性も見えた方が良いかなって。

対戦中に打ち解けてその後も仲良くできる程のコミュ力を持った決闘者なんているわけねーだろ!!

そんなことないだろ。
ワニさんとトラさんの初対戦はこちらの記事です。
バトルフェイズの各ステップ終了時
・スタートステップ ・バトルステップ ・ダメージステップ ・エンドステップ


ダメージステップが終わるとバトルステップに戻るよ。あとエンドステップは実質的に「バトルフェイズ終了時」とほぼ同じだね。

画像がキモすぎる。

うるせぇ!

!?
【優先権】に関しての問題集

あ、今回もやるんだ。長いから無いかと思ってた。

ヘッ
つれない態度しやがってよぉ!!
本当はこれが欲しかったんだろぉ?

いや別に。
Q1,【威嚇する咆哮】を発動するベストのタイミングはいつ?(配点50点)
通常罠 (1):このターン相手は攻撃宣言できない。

ヒント!
まぁ正直タイミングは人それぞれだと思うけど、3月くらいに咆哮する人が比較的多いのかな?卒業式とかで。

何言ってんだこいつ。

正解は「バトルフェイズのスタートステップ」です!
解説
【威嚇する咆哮】はいつでも発動できますが、スタートステップ終了時に発動する方が多いと思います。
理由としては、例えば相手のメインフェイズ1終了時に発動した場合、相手はそのままメインフェイズ1を続行出来るからです。

「拮抗勝負を持っていたのにバトルフェイズに入らずにターンエンドされた」なんてことになったら最悪ですよね?
微々たる差ではありますが、発動タイミングを意識して確実に相手の息の根を止めていきましょう。

物騒
Q2,相手のフィールドに【雷神龍-サンダー・ドラゴン】がいる状態で、相手が手札の【サンダー・ドラゴン】の効果を発動しました。【雷神龍-サンダー・ドラゴン】の①の効果の発動を【サイクロン】で防ぐことが出来るでしょうか?(配点50点)
融合・効果モンスター
星10/光属性/雷族/攻3200/守3200
「サンダー・ドラゴン」モンスター×3
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●手札の雷族モンスター1体と、「雷神龍-サンダー・ドラゴン」以外の自分フィールドの雷族の融合モンスター1体を除外した場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):雷族モンスターの効果が手札で発動した時に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
(2):このカードが効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地のカード2枚を除外できる。
効果モンスター 星5/光属性/雷族/攻1600/守1500 (1):このカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「サンダー・ドラゴン」を2体まで手札に加える。
速攻魔法 (1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

なんか意☆味☆不☆明な問題が来た。

あ、もちろんサイクロンは発動できる前提ね。

正解は「防げる」です!

いや防げるのかよ。
解説
大前提として雷神龍の①の効果は、「雷族モンスターの効果が手札で発動した時」にチェーンして発動する効果です。
しかし相手が手札のサンダー・ドラゴンを発動した時点で、優先権が自動的に自分に移ります。
このタイミングで自分がサイクロンを発動すれば、その時点で「雷族モンスターの効果が手札で発動した時」ではないので相手は雷神龍の効果を発動できなくなります。

サンダーボルトと神の宣告のギャグの流れが大事と言っていたのはこういうことさ☆

え、何だっけそれ?

うるせぇ!

!?
結論:【優先権】とは何かする権利
優先権とは言わば、キャッチボールのボールのようなものです。
【話し合いで解決してください】のときにも書きましたが、デュエルとは対話そのものです。ワニとトラのように良好な関係が築けるといいですね。

対話拒否するデッキ使ってるヤツなんて全員アレ。

マスカレードの時も言ってたけどアレってなんだよ。
実際のデュエルと違い、マスターデュエルをプレイする上では優先権を意識する必要は薄いかもしれません。
しかし知識として知っておくことは非常に重要です。
雷神龍の例ひとつを見ても、優先権について知っているというだけで妨害札が1枚増える訳ですから、とても無視できる要素ではないですよね?

優先権が移ったタイミングを見て、増殖するGや無限泡影の存在を見抜くなんてのも基本テクです。

分かってても止められなきゃ意味ないけどね。

ぴえん🥺

いやそこは「うるせぇ!」だろ。
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